そのオーバーテーブル転倒リスクの高い高齢者に使ってませんか?

そのオーバーテーブル転倒リスクの高い高齢者に使ってませんか?

看護師と患者の転倒転落問題

看護師にとって患者の転倒転落は仕事のなかでもかなり重要視される問題のひとつです。

患者が何処で何時どんな目的でどのように転倒し、結果どのような被害を受けたか等、患者の転倒にはその後のアセスメントが必要でさらに次に起きないようにするにはどうすれば良いかの対策が望まれます。

とりわけ看護師には患者の転倒転落を予測し前もって対策を練らねばなりません。

このような事情はどこともの病院でも共通する事かと思います。

しかしながら私の経験上、ハード面でここまで違うのかと思った代表格に使うべきではないと考えるのがオーバーテーブルです。

患者の転倒転落リスクのアセスメントには転倒転落スコアといったツールを使えば、数値化することが可能です。

転倒転落スコアーは、患者の転倒歴、待てる待てないのキャラクターや、飲んでいる薬剤、移動手段、排泄形式や頻度等、あらゆる要素から検討します。

数値化するのは簡単です。

あとは対策基準などかあればそれに乗っ取り対策をこうじます。

しかしながら、どうやっても悪循環だなと感じるのはやはりオーバーテーブルなのです。

認知症や高齢患者とオーバーテーブル

何故にオーバーテーブルに拘るのかというと、経験してきた病院の中に一律オーバーテーブルを使用するというタイプの病院に勤務した際の転倒率の高さと、対策が過剰である矛盾に頭悩まされたからなのです!

対策が過剰というのは転倒を予防しようとするが為に最終的には必ず身体抑制に走る体質があったところです。

身体的抑制とは患者の行動をあらゆる面で制限します。

なので例えばベッド柵を4本に増やすという事も身体抑制になります。

つまりベッドの乗り降りを完全に柵を跨がなくては出来なくするため行動を強制的に制限するからです。

これにもデメリットがあり、患者はベッド柵を容易に超える事があります。

柵を超えて歩いてで出てきましたは臨床ではかなりよく聞く、よく見る光景なのです。

驚くべき事に例えば大腿骨の頸部骨折のある患者であってもそういった行動を起こします。

なんらかの理由で転倒し、骨折を受傷し救急車で運ばれて来たときにはストレッチャーでの移送に際しても激痛を訴えていたのにです。

これには認知症などの関連から起きる事もあります。

痛みを忘れて起き上がる?

一概には言えませんが認知症の患者がこういった危険行動をとることは有名です。

また入院した事で疼痛コントロールされるため、処方された鎮痛剤などで痛みを感じないことから股関節の骨折があっても起き上がる事が出来るのです。

その時に自分が起き上がってはいけない状態が判断出来ない事が理由の一因です。

急性期と回復期では身体抑制を選択する目的が違うはず?

さて話はオーバーテーブルに戻りますが、骨折をし手術を待つまでの間の急性期の患者ならまだしらず、私が体験したのは回復期や、退院待ちの状態である患者を対象とした病棟の場合の話です。

急性期の患者であればいきなりの入院という環境の変化、手術による麻酔や外科的侵襲などせんもう状態になることは知られていますから、不穏になることもある意味当然です。

そのために身体抑制同意書なるものを患者側からいただきます。

ベッド柵を追加したりあるときは四肢体幹を抑制しなければならない場合もあります。

これは医療行為の必要性かつ安全な遂行に対しやむを得ない場合のみです。

また身体抑制は限られた短期間のみ適応すれば良いのです。

一方、回復期過程の患者であれば、急性期は離脱した患者が対象であり、手術後時間が経過している為、医療行為はごく限られた患者が対象です。

しかしながら、退院までにリハビリテーションが必要な患者の入院が必要な場合に入る病棟が回復期病棟です。

退院までに機能訓練が必要な患者の対象疾患はさまざまですが、脳血管疾患では比較的若い患者でも片麻痺が出たりするためリハビリテーションを必要とします。

また高齢者に多い骨折もリハビリテーションの対象疾患に上がります。

高齢者には認知症患者も多く、認知症患者にはオーバーテーブルは極めて不向きです。

身体抑制不要論ではなくオーバーテーブル不要論

ここでやっとオーバーテーブルの本題に入ります。

認知症だけでなく高齢者自体に私はオーバーテーブルが不向きだといいたいのです。

しかしながら全患者にオーバーテーブルが使用される病棟の場合には選択枝がオーバーテーブルしかないという悲劇。

大袈裟なようですが、皆さんの廻りでもありませんでしょうか?

ベッドから起き上がろうとしてオーバーテーブルに手をかけそのままオーバーテーブルのキャスターが移動したため転倒した。

考えたら当たり前の行動が認知症患者には取れません。

少し失礼かとは思いますが高齢者の多くがオーバーテーブルを手すりがわりに使います。

理由はそこにオーバーテーブルがあるからです。

視覚から入る認識に忠実に患者は動いただけに過ぎないからです。

こういった物理的ハード面での環境要因
は転倒リスクとして検証されるべきです。

オーバーテーブルは確かに利便性が良い場もあります。

キャスターがあるため食事時にはベッドの近くやベッドです食事をする際にも移動が楽です。

しかしながらオーバーテーブルは大抵認知症のある患者に対しては看護師が移動し食事セッティングするのです。

それならばオーバーテーブルではなくベッド柵を橋渡しするタイプの板一枚のタイプのテーブルの方が圧倒的にリスクの軽減に繋がります。

オーバーテーブルがあれば患者あるいはその家族が良かれと思ってあらゆる物を持ち込みます。

初めはコップや時計にティッシュペーパーなど限られた物品であったのが、知らぬ間に、写真立てに裁縫道具、鏡や化粧品、本や、お菓子に携帯充電器、おまけにパソコンやタブレット等などまるでそこが自宅かのような品揃えです。

そして認知症の患者は先ずそれらを床に落とします。

そしてそれらを拾おうとして転倒します。

繰り返しますが、起き上がろうとしてオーバーテーブルに手をかけオーバーテーブルが移動したため患者が転倒します。

そしてオーバーテーブルに起ききれないほどに準備買い揃えられた物品を落とし、それらを拾おうとして患者が転倒します。

これらはシナリオ通りのストーリーだと思いませんか?

転倒予防の環境整備は患者家族も含めた意識参加を!

病院の方針としてオーバーテーブルを全患者に使うのはどうかやめて下さい。

また病院に持ち込まれる物品はその患者に必要な最低の物であり、その患者が安全に扱える物かどうかを見極めて下さい。

オーバーテーブル不要論を訴える看護師からのお願いでした。

因みにオーバーテーブルに患者が手をかけ転倒しそうだからと、その病院は患者が起き上がる事が危険だと、柵を増やします。

あるいは起き上がる動作を感知するセンサーを設置します。

センサーも立派な身体抑制です。

患者が起き上がり、オーバーテーブルさえなければ、ベッド柵をもち身の回りの動作を行う能力が残されている患者でさえも、起き上がりをあらゆる面で制限しようとします。

4本柵に囲まれお茶を飲もうと起き上がるだけで危険だ危険だと離床センサーは鳴り響きます。

ナースコール対応にただてさえ追われる看護師はただ寝返った、起き上がったというだけの離床センサーコールにも追われるのです。

ああ、オーバーテーブル、何故貴方はそこにあるの?

ああ、オーバーテーブルさえなければ・・・。

オーバーテーブルだけにオーバーに今回の問題を取り上げてみました。

あくまでも個人的な見解をしておりますが、あなたならどう考えますか?

他にもその病棟ではベッドサイドの丸椅子が度々患者の転倒要因ではないだろうかと騒がれています。

患者がそこに腰掛けるのが危険だと患者に血眼で怒っているようです。

ならば丸椅子など設置しなければいいのです。

患者は本来自分の身体能力の向上を目的として回復期病に入院しているのです。

患者の活動制限に繋がる身体抑制をもっと環境面から考えるべきではないでしょうか。

つまらない看護師の呟きでした。


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